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zoom RSS 熱いトタン屋根の猫/A CAT ON A HOT TIN ROOF

<<   作成日時 : 2008/05/30 09:45   >>

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テネシーウィリアムズの名作を全アフリカン=アメリカンキャストで!というブロードウェイ初の試み。
才能あるセレブ役者勢揃いの、かなりパワフルで生命力あふれる作品。

”A CAT ON A HOT TIN ROOF”
@BROADHURST THEATER/235 W.44th St.
 
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 知らないで観てしまったが、これ豪華キャストなのね。「ハッスル&フロウ」や「クラッシュ」でおなじみのハリウッドスター、TERRENCE HOWARDのブロードウェイデビューになったらしいし、マギー役にクシュナーの「キャロライン=オア=チェンジ」でトニー獲ってて、映画「ドリームガールズ」ではビヨンセとともに3人娘のひとりをやってたANIKA NONI ROSE、スターウォーズのダースヴェーダーの声で有名なJAMES EARL JONESが出演してるの。なるほど、だからお客さんいっぱいだったんだ。
 超簡単ストーリー:ミシシッピ州に大プランテーション農園を持つ大地主のおじいちゃんの65歳の誕生日のお祝いに家族が集まった。しかしこのおじいちゃん、次の誕生日は迎えられない末期ガンを患っている。それを隠し通す家族と、それをわかって遺産狙いであることを隠してやってきた長男夫婦と、次男の隠し持つ秘密と、次男の嫁のたくらむ思惑が交錯するストーリー。タイトルの「猫」とは次男の嫁を詩的にあらわしたもの。
 私はテネシー=ウィリアムズということばに弱い。このお話はそれほど好きでもないのに、もうかれこれ4回くらい観ているなぁ。それも理由はテネシー=ウィリアムズだから。今回もNY滞在最終日にどれ見るか迷って、結局これ選んじゃった。立見席$25だったという理由もあるけど。客席満席、一席も空いてない。80%はアフリカン=アメリカンの観客っていうのも珍しいことね。しかし3時間立ち見はしんどかったー。不思議なんだけど、これ観るプロダクションによって、まったく別の話なんじゃないの?ってくらい違うのよね。なぜでしょう。キャラクターのつくりかたなのかなぁ。今回のはオールブラックキャストというのもあってまったく違うものになってた。
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 まず、みんなパワフル!強かった。50年代の大富豪の地主のコンサバなイメージなんてどこにもなかった。第一幕のブリックがマギーに怒ってクラッチを投げつけるシーンなんて、殺しちゃうんじゃないの?ってくらい凶暴だったよ。しかもおそらく台本をやや変えてか、もしくはインプロでか、現代の汚いことばもたびたび出てきて、「おお、テネシー=ウィリアムズはこんなことば使ってないだろう!」と突っ込みたくなったが、いろんな解釈のいろんなプロダクションが見れるのは面白いからま、いっか。今回は人間の底辺から湧き出る感情をむき出しにしてるって感じが出てました。ま、そういうところもこの作品の言わんとしてるところなのかもしれないし。いろいろです。
 個人的にはマギー役の女優さんがよかった。どかーんと存在しててセクスィーで舞台で光る人だなぁと感心。ただ、マギーの役にはどうだったかというと、ちょっと疑問。この役はちょっと頼りなげでコンサバッぽければぽいほど最後のどんでん返しが引き立ってくると思うから、彼女はちょっと強烈すぎちゃいました。ブリックの彼はサイズは舞台に順応してた。でも壁つくりすぎって感じで全然面白くなかったー。
 あとよくなかったのは演出。毎日いい舞台を観すぎてしまったせいか、最後の最後でがっかり。古かったなぁ。無駄が多かったなぁ。いらないライトとか、動きとか、間とか、多すぎだったよー。そういうのが多いと本当の大事なところが生きてこないんだなぁ。。。勉強になりました。あと、セットデザインのセンスも私は受容れられず。。がっくり。友人のセットデザイナーの方が全然いいセンスしてるよなぁ。
 役者さんひとりひとりはとっても才能のある人たちなんだというのはびんびん伝わってくる。そういう意味では見ごたえがある。だけど、まとまりがないの。たぶんこれ演出の問題なんだわ、きっと。こんなにすごいタレント集めてて本当にもったいねぇ!って感じがしちゃった。演出だってどんどん進化して洗練されてるわけだから時代というものをちゃんと読み取らないとだめだぁって思ってしまった。せっかくキャストで新しい時代の試みしてるんだからねぇ。


5月30日 金曜日 20時開演 NYC、ブロードウェイにて

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『やけたトタン屋根の猫』テネシー・ウィリアムズ
以前『欲望という名の電車』『ガラスの動物園』を 書評した時、この本だけどこかに行ってまして。 このたび、めでたく見つかりましたw 舞台はアメリカ南部。「舞台デザイナーのためのノート」として 南部の家の細かな設定、更に戯曲本文にも南部の発音をするように 指示が ...続きを見る
ryotaroの海外文学散歩
2008/07/18 22:17

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